ヒールを履きつづけると

女性特有の靴に「ハイヒール」というものがあります。

フォーマルな場で履く方もいれば、ファッションとして楽しむ方もいらっしゃるでしょう。

いずれにせよ、大人の女性を象徴する靴として、誰しも一度は履いたことがあるのではないでしょうか。

さて、このハイヒールは長期的に履くと、体にはどのような影響を及ぼすでしょうか?

今回は、そのあたりについて、個人的に考えてみたいと思います。

目次

足首への影響

まずは、なんといっても足首への影響ですよね。

ハイヒールを履くと、踵が上がったような状態になります。

この踵が上がった状態を、機能解剖学では“足関節の底屈”といいます。
(逆に、つま先を上へあげた状態は“足関節の背屈”といいます)

この底屈という状況は、下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)という筋肉が縮んだ状態になります

この下腿三頭筋が縮んだ状態になると、ストレッチなどで伸ばそうと思っても伸びづらくなり、足関節の背屈をおこないたい時に、上手く動かすことができないということが起きます

足関節が背屈できなくなる原因

上で述べた、足首を上方向へ動かせなくなる原因としては、2つ考えられます。

1つ目が、“筋節の減少”です。

筋肉は繊維になっていて、もっと細かく見ていくと、それはさらに1つ1つの分節のようになっています。
その1つの単位を“筋節”といいます。
つまり、この筋節が連なっているものが筋繊維ということです。

関節があるポジションで固定された状態が長く続くと、この筋節が減少することがわかっています。
そうすると、物理的に筋肉が短縮したことになり、結果的にストレッチのような伸ばそうとする刺激に対して高い抵抗性を示すことになります

2つ目が、“筋膜の繊維化”です。

最近、“筋膜”という言葉が知られてきましたが、この組織は、主にコラーゲン繊維とエラスチン繊維で構成されています。

正常な筋膜であれば、コラーゲン繊維は引っ張られる力に対して、その形状を変えながら少し伸びるという特徴をもちます。

これが長い期間、関節の不動や運動不足になることで、コラーゲン繊維に強固な結合が形成されます

その強固な結合により、コラーゲン繊維の適度な柔軟性が失われ、伸ばそうとする刺激に対して高い抵抗性が生まれます

ひとまず、上記のような感じで、ハイヒールで足首の関節が固定されることで、筋の短縮や筋膜の繊維化が起き、足首の可動性が低下することがお分かりいただけたかと思います。

ただ、これらはまだ1つの事象でしかなく、この他にもハイヒールを履き続けると起こりうることはあります。

もっと知りたい!という方は、ぜひ一度、僕のもとへ訪ねてきてください!

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